イソップ信号 - 虫の声と言語
イソップワールドに古くから伝わる極秘技術「イソップ信号」。それは、コオロギやセミなどの「虫の声」を用いた暗号通信である。表向きには「雑音にしか聞こえない」フリを装っているため、日本ではまだあまり知られていない。
桃色ヘアー、ふりふりチョーカー、プリンセスは、何か大事なことをコオロギに伝えようとしている。ディアンドルさまによろしくお伝えくださいませ。すっかり暗くなったお城のお庭、ネグリジェのまんまで外に出て行き、飛び去って行くコオロギに手を振った。ドイツの民族衣装ディアンドルちゃんは、しらばっくれた様子で「うるさい雑音しか聞こえねえ」などとつぶやく。コオロギたちのリンリンという歌を楽しんでいた、となりの浴衣ちゃんはポカンとした顔である。しかし、ディアンドルちゃんはコオロギのすぐそばに、しゃがみ込んでミステリアスな表情を浮かべた。「なあんてね。ちゃんと言葉として聞き取ってるんだな。これが。」
コオロギの羽音をフランス語で「クリクリクリ」、英語やドイツ語で「チープチープチープ」、飛んで回る音は「ブズズズズ」などと表現する。